2011年7月アーカイブ

夏はクエン酸

先週、台風の過ぎた後は、予想に反して、かんかん照りとはならず。
拍子抜けするくらいでした。
最高気温が二五度いかない日も。

「ここまで涼しくしなくていいから、もっと何日かに分けてほしいですね」
マンションの清掃員さんと話しました。
幸せは薄く長く、という生き方ですね。

週明けから再び、暑くなっています。

お付き合いのある月刊誌は、編集部のある階の冷房が壊れ、
室温三十八度の中、汗だくで校了をしたそうです。なんとも気の毒。

他人事ではありません。うちのエアコンも、仕事部屋のは二十数年もの。
いつ壊れてもおかしくはないです。

夏に入ってから、クエン酸を欲するようになりました。
ブルーベリー酢や黒酢を水で割って、ごくごくと。
汗をかいて帰ってきたときなんて、台所に直行し、作ってその場で立ったまま、
腰に手を当て、いっき飲みです。
銅像になりそうな、力強いポーズ。

梅干しの消費にも加速度が。
梅干しは、この何年も、にしかわ農園の梅干しひと筋です。
塩だけで漬けていて、昔、家で作っていたものに、いちばん近い。

ほどよく塩っぱく、しっかり酸っぱい。見つめるだけで唾液がにじんできます。
特大のをひとつ、お昼に食べました。

 

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鯵の開き、モロヘイヤのおひたし、茄子の味噌汁、大根のぬか漬け。
農家組合からの宅配に、大根はもう入って来なくなりました。
今使いかけのがなくなったら、大根のぬか漬けとは、しばしお別れ。

昨年の夏は、コクゾウムシが出たのでした。
今年は「こめびつ先生」を米袋に入れたので、だいじょうぶかとは思いますが、
計量カップで袋からすくうときは、念のため眼鏡をかけています。

台所の床には蟻が!
わが家が「生き物の館」となるシーズンが、今年も到来しました。

仕事部屋の窓は西向き。夕日が直撃です。
日除けシェードを下ろし、その上から遮光カーテンをしても、顔が暑い。

 

umeboshi 001.jpg当分は明るさを犠牲にしても、熱を入れない方を優先し、「やや暗」の環境で執筆します。


 

「かくや」涼しや

台風に伴う雨で、暑さは一段落。
朝のごみ出しのとき、清掃員さんと、
「台風が過ぎた後のかんかん照りがこわいですね」と話しました。

この季節、晴れの日は、清掃員さんは水で濡らしたタオルを頭からかぶって、働きます。
言い忘れましたが清掃員さんは男性で、丸刈りに近い髪型です。

夏になってから、野菜を生で食べることがいよいよ増えました。海藻入りサラダや即席漬けはすでに紹介しましたが、「今日の料理」は「かくや」ふう。 

 

kakuya.jpg茄子、伏見唐辛子(色は緑。味はピーマンのよう)、生姜、いずれも生のまま、
それとぬか漬けの大根を、フードプロセサーで粗みじんに。
薄口醤油を垂らして、軽く和えました。

「かくや」ってご存じですか?
昔、家でやや漬かりすぎぎみのぬか漬け茄子や胡瓜を細かく刻み、
茗荷や生姜、紫蘇などと和え、醤油をかけて軽く絞って食べていました。
それに似せて作った一品です。涼しげでしょう。冷やそうめんに載せても合いそう。

辞書的に言えば「かくや」は、古漬けを水につけて塩を抜き、刻んで醤油や酒をかけたもののようです。
漬かり過ぎの漬け物を、塩出しまでして食べようとする「もったいない精神」はすごい。

私の母は古い人間でしたので、西瓜の皮まで塩もみにしていました!
食べ終わった赤味の残るところと、外側の緑の固い皮とを外し、間の白いところだけ、千切りし塩でもみます。
まさしく瓜で、さっぱりしておいしかったです。ひと晩置いても絶品。

この前、久しぶりに作ろうと、小玉西瓜を買ったら、
みかんのように皮が薄くて、「白いところ」がほとんどありませんでした。
私の子どもの頃よりも品種改良が進んだのか、あるいは小玉だからでしょうか。


農家組合からの宅配は、毎年この時期になるとやや夏枯れ。
青い葉物がなくなって、茄子、胡瓜、じゃが芋、玉葱の他は、うまくするとオクラ、枝豆。
キャベツや人参など、畑で溶けてしまうそうです。

今日あたりは、畑の作物もひと息ついているでしょうか。
涼しい晩にアイロンかけをしようと思います。

おお、そうだ、忘れるところでした。
読売新聞の7/17朝刊に私の小さな記事が載りました。
「声援 復興をめざして」というコラムで、震災のひと月後から毎日掲載されているものです。
私は7/17の1回だけです。
さきほど読売オンラインで探して、みつけられませんでしたが、みつけたかた、
もしくは家や会社で購読なさっているかた、テレビ欄の方からめくって第2社会面をご覧になってみて下さい。
末尾になりましたがお知らせします。

 

遅ればせながら見本

新聞広告より遅くなってしまいました!

 

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新刊『「こつこつ」と生きています』の見本です。

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カバー絵はアンティークの布ふうの模様。

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最近の私がひかれる小物にも通じる趣味で、とても気に入っています。

この前ブログに私が書いた写真のことが、帯にも載っていました。

 

kotukotu 005.jpg「青春の秘蔵写真」というのは、高校時代の生徒証。入学したてなので、
十五歳くらいかもしれません。
早速見た知り合いからは、
「昔はかわいかったんですね!」と過去形でメールが来ました。

 

本の制作過程で編集さんが、
「ここは、やっぱり当時の写真がほしいところですね」と言いました。
高校時代のことを綴ったエッセイです。

本人の言う「暗さの絶頂」だった高校時代は、
スナップが、ほんとうにない。
はたと困って、その後思いついたのが、「あれならば残っているかも」と。

当時を写す数少ない、自分とっては貴重な一点。
貸し出すと、出版社で複写を撮るのか印刷所に行くのかわからないけれど、
途中で紛失してはかなしいと、
取扱につき、激しい注意喚起を付けて送りました。

 

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厚紙に挟み「超重要!」と赤で記して、
水ぬれ防止のためビニール袋に入れて、しっかりと口を留めます。
原始的ですが、中が見えて取り違えの心配もなく、いちばん確かと感じます。

 

この土日は、毎年恒例、京都造形芸術大学通信コースのスクーリングでした。
年に二日だけ、教壇に立ち「先生」をする日です。

前日はいつもながら、授業ノートを読んで、講義の内容や、板書の順序などを予習。
授業ノートを元にした本『エッセイ脳』も、併せ読んで、流れを確認。

kotukotu2-2.jpg

授業で引く例のほとんどは、文庫『ぼんやり生きてはもったいない』『幸せまでもう一歩』の二冊から。
色別の付箋のおびただしさよ。

kotukotu2 001.jpg予習がすんだら、洩れなく持参するようパッキング。
透明のファイルに本を含めたいっさいがっさいを入れて、
目玉クリップでしっかり留めます。やはり原始的にして、確かな方法。

 

授業は、午前午後にわたります。お弁当を持参。
メニューは二日とも同じにしました。

 

kotukotu2 002.jpg鮭の付け焼き、ピーマンと玉葱の甘辛。胚芽米ご飯の中ほどには、梅干しを隙間なく敷き込みました。それでも、二日ともとっても暑くて、ご飯が悪くならないかと危ぶまれたほどです。

そんなこんなで、見本は先週届いていたのに、掲載が今日になりました。
書店でみかけたら、どうぞ手にとってみて下さい。

探させて、ごめんなさい

日本経済新聞での連載のお知らせについて、とり急ぎお詫びと補足です。

夕刊のあるところでは、夕刊に掲載されます。

 

朝刊をすみからすみまで探してしまったけれどなかった、というお声をいただきました。

申し訳ありません。私の言葉足らずでした。

 

地方では夕刊のないところがあり、

新聞のエッセイは、場所によって朝刊に掲載されるかと考え、どちらとも記しませんでした。

私の説明不足のために、楽しみにして、わざわざ買って下さったかたに、ご迷惑をかけてしまいました。とても心苦しいです。

深くお詫び申し上げ、上記のことを補足いたします。

新聞連載スタート

本日7/6より、日本経済新聞(夕刊)にて連載がはじまります。
生活面コラム「シングルの老い支度」です。
新聞というメディアの性格上、当日のお知らせとなりました。

半年間にわたり毎週水曜、掲載の予定です。祭日は休みです。

機会があれば、ぜひ読んでみて下さい。

久しぶりの、週単位の連載。
「この年ではもうできない」と思いましたが、
対談本でごいっしょした吉沢久子さんは、
九三歳の今なお、新聞に週一回書いていらっしゃいます。
たかだが五十の私が、「この年で」なんて言えません。

はじまる前は、考え出すと脈が速くなるほど緊張していましたが、
もう腹を括りました。だいじょうぶです。
ひと月における締切の数は増えたけれど、
そのことにもじき、動じなくなっていくでしょう。

今月は他にも単発のものが入って、締切の多い月。
レシートの整理が遅れていて、
税理士さんにも、お詫びのファクスを送る仕儀となりました。

 

kotukotu 006.jpgペースがつかめたら、書き下ろしも再開したいと思います。
早くそうなることを祈って、目の前の仕事を「こつこつ」と進めていきます。

前からの連載と併せて新連載も、よろしくお願いいたします。

それにしても暑い毎日。
夏の間は涼しいところに移住して執筆ができればいいななどと、
エアコンの設定を、二十八度の「微風」と「しずか」の間を行ったり来たりさせながら夢想しています。

ぬか床もへたり気味。
ぬかの供給を怠っていたら、
乳酸菌がさかんに活動しているときの、爽やかな香りがなくなって、
間の抜けた匂いに。
新鮮なぬかを加えて、蘇生につとめています。

熱中症にくれぐれもお気を付け下さい。

 

ブログから本が誕生!

このブログから本が生まれます!
7/10、中央公論新社より刊行の『「こつこつ」と生きています』です。

スタートから今年3月末までの記事を、書き直しました。

未発表の長編エッセイ「東京震災日記」も収録しています。
震災後付けていた日記をもとに、この本のため書いたものです。

ブログ記事中でふれた原稿も、併せて収録。
「このとき書いていた原稿は、これだったのか」
と執筆状況と照らし合わせつつ、読んでいただければと。

特典映像(?)として、
ふだん仕事をしている部屋の写真と、
初公開! 高校一年のときの写真付き。
自分で宣伝するのは気がひけますが。

後者は、編集さんに妙にウケて、
「袋とじにしたい」と言われました。
編集さんは日頃、仕事でやりとりをしているだけに、図々しい今の私と、
初々しかった私とのギャップが、新鮮(衝撃?)だったのかもしれません。

前者は、セルフシャッターで撮りました。
自分が入る位置、角度に、デジカメをセットするのが、すっごくたいへんでした。
書類だんすの上に載せて、少し下向きに傾けないと私が写らないのですが、
デジカメの後部をノートに載せて斜めにしたら、床に落下。
ガムテープで固定したつもりが、はがれて、また落下。
デジカメの紐の上に辞書を置いて抑えたつもりが、重みで引っ張られまたまたまた落下。
よくぞ壊れなかったものだと思います。
最後はどのようにして撮ったのか、思い出せません。そのこわばりと疲労感がたぶん顔に......。


ぜひご覧下さい。写真だけでなく文章も。
ブログに親しんで下さっているかたがたには、
「あれをもとにして、紙の本を作るとこうなるのか」という視点でも楽しんでいただけるかと思います。

刊行に伴って、昨年7月からこの3月末までの記事は、
掲載をしばらく「休み」にさせていただくことをお許し下さい。

公認サイトの一角で、ブログが産声を上げたときは、こんな日が来るとは思っていませんでした。
操作ができるかどうかで、頭がいっぱいでした。
ちょうど一年になりますね。

ブログを愛読して下さった皆さん、
場所を設けて下さった公認サイトさんのおかげです。
ありがとうございます。お礼かたがた謹んでご報告申し上げます。

ブログはこれからも続けます。
本の方も、ご愛読いただければうれしいです。
見本が届いたら、またデジカメで撮って載せます。
よろしくお願いいたします。

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お知らせ

2010年6月から2011年3月までのブログが本になりました。
「こつこつ」と生きています
「こつこつ」と生きています
中央公論新社
2011年7月10日発売
1575円(本体1500円)