2012年2月アーカイブ

四年に一度

25日の朝日カルチャーセンター「介護と老後 私の場合」では、
満席以上の120名様にお越し下さいまして、ありがとうございます。
きゅうくつなお席に長時間お座りいただき、恐縮です。お疲れになったことでしょう。

続くサイン会では、私は一心不乱にサイン。
会場で販売された本の他、当日出たばかりの文庫『欲ばらないのがちょうどいい』を、
早速お持ち下さった方もいらっしゃいました。
長時間お待ちいただきながら、目を合わせられるのは本をお渡しする瞬間しかなくて、これまた申し訳ないことでした。

そのとき交わしたひとこと、ふたことからも、
ご家族、あるいはご自身の老後の問題を抱えている人って多いのだな、と感じました。

土曜日は乗る電車を間違えることなく、無事に到着したものの、
前日の「失敗」には、実はまだうちひしがれています。
あの後日曜にも、さらに追い打ちをかけるような失敗を。
「ここにあの袋を置いたはずなのに、どこへ行ったんだろう」とひとりで探し回ってしまいました。
その日に限って、いつもと違う袋に入れたのを、忘れてしまっていたのでした。
すっかり意気消沈。

健脳効果のあるとされる、青魚をよく食べている割りには......。

 

yuki29 002.jpg

いつもの「いわしの開き」です。

老親には優しくしないといけないなと、思いました。
認知機能の衰えについて書かれた本に、こんな内容がありました。
当人としては、覚えのあることを、していないと言われ、
覚えのないことを、したと言われる。こんな不安なことがあるだろうかと。

私もやがてそうなります。案外早く、その時が訪れるかもしれません。
私は誰にケアを受けるかわからないけれど、
今自分のしていることは、回り回るのだと心して、老親に接しようと。
心がけを改めさせてくれた点では、
「失敗」も意味があったかも。←いつもの、強引に自分に都合よく解する、無理やりポジティブシンキング。


今日は2/29。うるう年にしかない日付。
しかも大雪。窓から見る家々の屋根は、綿帽子をかぶっています。庭の木々も。

 

yuki29 006.jpg

窓に寄ると寒い。
昼間データ放送を見たら、電力使用率が90パーセントを越えていました。危ない、危ない。
ホットカーペットの設定を下げて、
家の中でも、ユニクロのヒートテック+ミズノの発熱インナー+圧縮ニットのアウターという厚着をしています。

そうだ、今日2/29は、単行本『エッセイ脳』の増刷される日なのでした。初版発行は、2010年4月。2年近くかけて、ようやく増刷です。

kotukotu2 001.jpg新刊書はその月が終われば、店頭から下げられてしまう状況の中、地味に地味に、別の本のタイトルにあるとおり、まさしく「こつこつ」売れ続けてくれたのでした。

買って下さる人あってのこと。感謝です。涙と拍手。


本の奥付に2/29の日付が印刷されるのは、レア感があって、なんとなくうれしい。が、よろこんでいる場合ではない。
次の増刷が4年後......ということになりませんように。

夜空に向かって

今日は、失敗続きの日でした。
病院の待合室に、シャーペンを忘れました。
取りに戻ったら、スカーフも忘れていました。

打合せの後、明日の大阪行きの切符を買いました。これは成功。

家に帰り、ひと月後に迫った宮崎出張の航空券をネットで予約、購入しようと思ったら、
パスワードを忘れていました。

予約だけ電話でして、旅行代理店で購入することに。
19時前、自転車を走らせ、JR駅近くにあった無料駐輪場に停めました。
駅構内の旅行代理店に駆け込むと、宮崎便は取り扱っていませんでした。

駅の反対側の旅行代理店へ行ったら、1人待ち。2つあるカウンターは、宿のパンフや時刻表を広げて相談中。
番号札を取って、文房具店へ先に行き、シャーペンの芯を買いました。
旅行代理店へ戻ったら、待ち人数が増えていて、カウンターでは同じ人が相談中。
番号札を探したら、なく、文房具屋さんかどこかで落としてしまったみたいで、
番号札を取り直し、いちばん最後になりました。

20時過ぎ、駐輪場に戻ったら、無料と思ったのは勘違いで、有料でした。

家へと自転車をこぎつつ、ひとりごと。「ことごとくうまくいかないわ」。

帰宅後、宮崎の人に、到着時刻をメール。
ご飯を食べはじめてから、ふと「私の行くのは宮崎でよかったかしら、鹿児島では」と不安にかわれ、
パソコンの前に戻って、過去の受信メールを確認したら、これは宮崎でいいんでした。

することなすこと調子外れ。
「こんな日は、お風呂で心身をほぐした方がいい。運動は疲れて明日の朝起きられないといけないから、ストレッチくらいにとどめるとしても」と考え、
ジムに行くことに。
鍵がなく、探し回ったら、玄関のドアの外に差し込んだままでした。

ジムへと再び自転車をこぎつつ、夜空に向かってつぶやきます。「こんな日もあるさ」。

失敗は今日にまとめて、明日の朝は新幹線に乗り遅れませんように。

25日の本

近刊の見本が出来ました。

『欲ばらないのがちょうどいい』。中公文庫です。発売はこの25日。


yokubara 003.jpg

いけない、背景に変に凝ったら、かんじんの「中公文庫」の文字が切れていましました。撮り直します。

yokubara 002.jpg今調べたら、アマゾンには画像がなくて、e?本には画像が載っていました。
私の撮った写真より、きれいかも......
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032710652&Action_id=121&Sza_id=A0
かも、ではない、きれいです(断言)。

25日、大阪の朝日カルチャーセンターで販売する本も決定。こちらは単行本3冊です。
『ひとりの老後は大丈夫?』(清流出版)。
当日話す内容が、なんといっても老後ですので。ひとり暮らしの大先輩、吉沢久子さんとの共著です。
年をとっていくに際しての心持ちと関係する次の2冊も、併せて持っていきます。
『できれば機嫌よく生きたい』『こつこつと生きています』(ともに中央公論新社)。
講座にいらして下さったかたに、講座の後にサインさせていただきます。
どうぞご参加下さい。
http://www.asahiculture.com/LES/list.asp?CACODE=0020-1&KeyWords=%8A%DD%96%7B%81@%97t%8Eq&search.x=54&search.y=24
今調べたら、残席「わずか」となっていましたが、まだお申し込みいただけるかと思います。センターにお問い合わせ下さい。

東京ではなく大阪です。ご注意を。
そちらのホームページにて、講師名岸本葉子で講座検索したら、該当なしで、動揺しましたが、
検索の際、姓と名の間にスペースを入れないといけないのでした。そちらもご注意。

新幹線の切符を買いにいかないと。以前もそう書いて、まだ買っていません。

見本が来たのはうれしいけれど、今日の私は、うちひしがれています。
雑誌連載の文章量を間違えたのです!

いつも、A4の紙に下書きをします。罫線も何もひいていない、白い紙。
もったいながりの私は、会議などで配られた資料の紙の裏を再利用しています。
昨今は、企業もコスト意識が高まり、両面印刷してあるのが悩みですが......おっと、脇道にそれました。

経験的に、A4の紙1枚の下書きが、文章にするとほぼ400字、原稿用紙1枚になります。
その連載は、1回が原稿用紙4枚。
思いついたことを下書きすると6枚になり、はみ出そう。
「かなりテンポよく進めて、コンパクトにまとめていくか、場合によっては、エピソードひとつ落とさないといけないかも」
と思いつつ、パソコン上で執筆に入りました。

私のパソコンのワード画面は、原稿用紙換算で枚数がわかりやすいよう、ページ設定をしています。
新聞連載のように、紙面上の1行の字数が、12字なら12字と決まっているときは、
はじめからその字数で作成しますが、そうでない原稿は、原稿用紙にならい1行を20字で。

いつもの設定で書きはじめると、あら、意外。
書いても書いても、4ページに達しない。
途中から話の運びを遅くしたり、エピソードをふくらませぎみにしても、まだ3ページめ。
どうしたことかと驚きつつ、
「とにかく下書きに即して全部書いてみて、どうしても足りなかったら、考え直そう」と3ページと半まで埋めたのが、昨日でした。

今日、改めてワード画面を開き、はっと気づく。
私の基本設定は、1ページ=20字×40行。すなわち原稿用紙2枚分。
2枚を1画面で見られるよう、設定してあるのです。

それを、何を錯覚したのだか、画面上の1ページ=原稿用紙1枚と思い込み、「まだ満たない、まだ満たない」と焦っていた。
20年もこの仕事をしているのに、こういう勘違いって、あり? いよいよ焼きが回ってきた?

いや、よい材料もみつけねば。
下書き6枚分が、ふくらませぎみにしてようやくワードの3ページ半。原稿用紙に換算すると7枚。。
すなわち、下書き1枚分の話が、文章にすると約400字という勘にくるいはなかったわけで、
それは経験の蓄積と言えるのでは。

数字がこんがらかりそうな話で、すみません。
自分を慰め、書き直した次第です。

くさらずに続けていくには、ものごとを少々強引にでもよきに解釈する図々しさと粘り強さが必要。

yokubara 001.jpg突然ですが納豆は、醤油の代わりに味噌を加えて食べるのが、マイブーム。よーくかき混ぜて、粘りを出して下さいね。

しわ、あるいは亀裂

特報首都圏は、本放送、再放送とも無事終了。私も月曜日に視聴しました。
http://www.nhk.or.jp/tokuho/archives/2011_10-2012_03/20120210/index.html#

テーマは、働く世代のがん。治ることが増えてきたけれど、仕事を続けるのが難しい現実があります。
調査によると、がんの人の三分の一くらいが、離職せざるを得なかったとか。そういう人が日本に約五万人という数字も。

私も一時期、仕事が半分に減りました。
手術直後の、後遺症がひんぱんだった頃ではなく、
むしろ体調が安定し、「もうそろそろ言ってもだいじょうぶだろう」と、がんと話してからでした。
今はおかげさまで、仕事の数はほとんど回復。
収入はひと頃の半分ですが、これは不況で単価が下がったためで、がんのせいではありません(それはそれで深刻)。

番組では、売り上げを十倍に伸ばしながら、
がんになるや、本社から解雇を通告されてしまった店長さんの例が伝えられました。
そうした現実に対する、企業や病院の取り込みも。
従業員ががんになっても、変わらず雇っている会社。
夜間の治療を拡充し、治療のために欠勤や早退をしなくてすむようにした病院。
患者自らがはじめたプロジェクトも報告されました。
働く世代のがんの相談に乗り、人材を求める企業とをつなぐ、就労支援をしています。

経営環境、雇用情勢が厳しい中、「がんの人は生活がたいへんだから、特別扱いして下さい」とは言いません。
職につけずにいる人は、がんでなくても、たくさんいます。

ただ、元のとおり働けるのに、
あるいは少しの工夫とやりくりで、元に近い働きができるのに、
「がんならば無理でしょう」という思い込みで、できなくなっているならば、
本人にとっても会社にとっても、もったいないと思うのです。

無職になると、国や自治体にすれば、入ってくる税金が減ります、失業に伴う給付金は出て行きます。
日本人の二人に一人はがんになり、しかも働き盛りのがんは、増えている。
そうでなくても、労働年齢の人口はこれからどんどん少なくなる。
社会全体コストを考えたとき、このままでほんとうに立ち行くのか? という視点で考えるのもだいじでは。

ということを、番組の最後にフリップに書きました。
クイズ番組などで出演者がよく前に出す、紙を張ったボードです。太いペンで「社会のコストを考えよう」と。
私はタイミングを間違え、早々と膝の上に立ててしまいましたが、
もうひとりのゲストの鳥越さんは、さすが慣れたもの。
伏せておき、何でしょうと興味をひきつける「ため」の時間を充分とっていました。

内容は以上なのですが......月曜日に、テレビの前でつくづく感じました。
「私も年をとったな」と。昔と同じキャラクターを通すのは、限界ではと思うほど。
話すときの、しわがすごい。
しわというより、亀裂が走る感じです。口を動かすたび顔全体に、縦に複数本の亀裂が走る。今にも割れそう。
表情じわは、いいしわ、と言われますが、無表情で喋った方がいいのではと、考えさせられました。

鏡と向き合うときは、静止状態なので、
「私も年齢の割にはいいんじゃない?」と幻想を抱くことができるかもしれませんが、
幸か不幸か仕事上「動く私」を見る機会のある私。
幻想は抱けません。

 

kutushita 001.jpg去る二月五日は、ゾウのはな子の誕生祝いが、井の頭自然文化園で執り行われました。
私は日曜で行けなかったけれど、新聞記事を熟読。
写真のはな子は、さすがにしわが増えていました。鼻の脇にも口もとにも目の周りにも。
国内飼育の最高齢、六十五歳ですものね。

はな子に自分が並々ならぬ親近感を抱くわけが、月曜の放送でわかったような気がします。


 

再放送はほぼ全国

すみません、NHKのお知らせの一部、訂正です。

再放送は全国放送(一部除外あり)とのこと。まとめますと、

2/13月曜、15:15?15:40、NHK総合、ほぼ全国。

お詫びして訂正いたします。

 

2/10金曜、19:30?19:55は、お知らせどおり首都圏内の放送です。

私は金曜、出かけるので、月曜の再放送を見る予定。あっ、録画をすればいいのか。

ビデオをしばらく使っておらず、できるかどうか。

親にも知らせないと。

前にフォト575のときは、ひとりのとき、たまたまつけていたみたいで、

後から家族に「なんかテレビに、着物で出た?」と聞かれました。

和服ふうの色合いの洋服だったせいか、

「着物で出てた」と家族に話していたそうです(笑顔)。

明日の服も柄物なので、着物と勘違いしてしまうかも。

 

nhk-syutoken.jpg放送では服よりも、内容に注目して下さいまし。

10日のNHK

急ぎのお知らせです。

2/10金曜日、19:30?19:55、NHKの「特報首都圏」に出ます。

http://www.nhk.or.jp/tokuho/index.html

テーマは、がんと就労。がん体験者の鳥越俊太郎さんとともに、語り合います。

関東甲信越での放送ですが、

HPを見ると、放送後「これまでの放送」として、内容が写真とともに紹介されるようす。

別の地域のかたはそちらを、放送のある地域のかたは併せて、ぜひご覧下さい。

 

別れと始動

二月。暦の上ではもうすぐ春。
節分を過ぎたら、冬から春へ。

別れのシーズンでもあります。
スタジオに何回か呼んでいただいた「フォト575」が、
一月いっぱいで終了。
昨日はその打ち上げ会があり、
非社交的な私も、最後とあってはぜひ行かねば!とおじゃましました。

司会の伊集院光さん、
ともに審査員をつとめた武田双雲さん。
女性の審査員は、同じ回に出ることはないので、初対面でした。
番組の終了を口々に惜しんでいました。

私も残念。
「俳句王国」も「NHK俳句」も私が出させていただいた頃より時間が減ってしまっています。
限られた枠内に、いろいろな番組を入れなければならない事情はあるかと思いますが、
定型詩は文化の遺産であると同時に、今の私たちの言葉生活の底に、脈々と息づいているもの。
(標語を考えようとすると、つい五七五になってしまうとか、
七五調だとなんとなく覚えやすいとか)。
それに親しめる番組は、ぜひ残ってほしい。別の形でもいいので。
なんてことを話していました。

始動のシーズンでもあります。
今は三月、四月刊に向けて、本を制作中。校正や、付け加える原稿の執筆など。
新年度の企画も、そろそろ出はじめて。
おっと、連載の原稿も遅れないようにしなければ。
年末年始も一回も休載のなかった、水曜の新聞連載、
二月もなんと今年は二十九日があるとわかった。
ふつうより短い月に、五回掲載があるとは。
つくづく勤勉にできている暦の巡り合わせです。

鉢植えの花も咲きました。

  yuki-yuge 004.jpg室温が七、八度になる部屋、日当たりのいい部屋に向く植物だそうで、
寒くて窓が多いわが家には、うってつけです。

 

2012年3月

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お知らせ

2010年6月から2011年3月までのブログが本になりました。
「こつこつ」と生きています
「こつこつ」と生きています
中央公論新社
2011年7月10日発売
1575円(本体1500円)